「WordPressの有料テーマを無料でお渡しします。」は危険


「WordPressの有料テーマを無料でお渡しします」

ココナラやフリマサイトでこんな投稿を見かけたことはありませんか? 本来数千円〜数万円する有料テーマが無料でもらえるなら、お得に感じるかもしれません。しかし、絶対にやめてください。これは非常に危険な行為です。

この記事では、有料テーマの無料配布がなぜ危険なのか、その理由と正しいテーマの入手方法を解説します。

この記事を書いた人

武林弘輔 / 山口市のホームページ専門家

「有料テーマを無料で配布」が危険な理由

  • マルウェア・バックドアが仕込まれているリスク
  • テーマのアップデート・サポートが受けられない
  • ライセンス違反になる

それぞれ詳しく説明します。

マルウェア・バックドアが仕込まれているリスク

無料で配布されている有料テーマのファイルには、マルウェア(悪意あるプログラム)やバックドア(不正侵入の抜け道)が仕込まれているケースが数多く報告されています。

サイト全体が乗っ取られたり、訪問者にウイルスをばらまくサイトになってしまう可能性があります。これは自分のサイトだけでなく、お客さんへの被害にもつながる深刻な問題です。

「セキュリティソフトが入っているから大丈夫」と思う方もいるかもしれませんが、バックドアはWordPressの内部に組み込まれるため、通常のウイルススキャンでは検出できないことがほとんどです。

テーマのアップデート・サポートが受けられない

正規購入した有料テーマには、テーマ制作者からの定期的なアップデートとサポートが付いています。WordPressのバージョンアップへの対応、セキュリティの修正、機能の改善などが継続的に提供されます。

WordPressのバージョンが上がるたびにサイトが崩れたり、セキュリティの穴が放置されたりするリスクを抱え続けることになります。

WordPressは定期的にバージョンアップされており、それに合わせてテーマも更新が必要です。アップデートを受けられない環境は、長期的に見て非常に危険です。

ライセンス違反になる

有料WordPressテーマには、必ず利用規約(ライセンス)があります。多くの場合、テーマは購入した本人のみが使用できる「個人ライセンス」です。これを第三者が無断で配布・使用することは、著作権侵害・ライセンス違反にあたります。

「もらっただけだから自分は悪くない」とは言い切れません。知らずに使っていたとしても、法的なトラブルに巻き込まれるリスクがあります。

また、配布している側も受け取る側も、テーマ制作者に対して誠実ではありません。制作者が長い時間をかけて作り上げた商品を無断で流通させることは、業界全体の信頼を損なう行為でもあります。

私もこういった投稿をSNSで見かけたことがあります。善意のつもりで配布している人もいるかもしれませんが、受け取った側のサイトが被害を受けた事例は実際に起きています。「お得そう」という気持ちはわかりますが、絶対に手を出さないでください。

なぜ無料配布されているのか

ここまで説明したように、有料テーマの無料配布はライセンス違反です。しかし、なぜそれでも無料配布されているのでしょうか。

  • 業者がライセンスについて知らない
  • 分かった上でやっている

それぞれ説明します。

業者がライセンスについて知らない

単純に業者が有料テーマのライセンスについて知らない場合があります。

例えばSWELLは買い切りのテーマなので「一回買ったらクライアントのサイトでも使いまわせてお得!」と思う人がいます。しかし、もちろんライセンス違反です。

このような業者は、開業して間もない個人事業主やフリーランスに多いです。

分かった上でやっている

タチが悪いのが、ライセンスの仕組みを分かった上で無料配布している場合です。分かった上でやっている理由として、以下2点が考えられます。

  • お得感を出せる
  • 自社に依存させる

例えば「通常10,000円の有料テーマが無料で付いてきます!」という制作サービスがあれば、誰だってお得に感じますよね。

自社の有料テーマを無料で配布することで、自社に依存させる作戦も。正規ライセンスがないとテーマをアップデートできないので、例えばアップデートの度にお金を請求されることもありえます。

正規の方法で有料テーマを使う

  • テーマ制作者から直接購入する
  • Web制作会社・フリーランスに依頼する

有料テーマを安全・合法的に使う方法は以下のとおりです。

テーマ制作者から直接購入する

最もシンプルで確実な方法は、テーマ制作者の公式サイトから直接購入することです。国内の主な有料テーマを以下にまとめました。

テーマ名価格特徴
SWELL17,600円(買い切り)ブログ・コーポレートサイト向け。デザイン性が高くSEO対策も充実。
Snow Monkey16,500円/年ビジネスサイト向け。カスタマイズ性が高くブロックエディタに最適化。
DigiPress4,980円〜(買い切り)デザインのバリエーションが豊富。ビジネス・ブログ・マガジンなど用途に合わせて選べる。複数サイトライセンスあり。

※ 上記の情報は2026年3月26日時点のものです。料金はすべて税込です。最新の価格・仕様は各公式サイトでご確認ください。

費用は数千円〜2万円程度が多く、長期間使い続けることを考えると十分に費用対効果の高い投資です。正規購入すれば安心してビジネスに使える環境が手に入ります。

Web制作会社・フリーランスに相談する

ライセンスについて不安な人は、Web制作会社やフリーランスに相談してみましょう。もしホームページ制作を依頼するなら、相談の段階で「このテーマを使いたいんですけど、ライセンスってどうなりますか?」と聞いてみてください。

もしきちんとした回答が得られなければその業者に依頼するのはやめておいたほうがいいです。このライセンスの仕組みを分かった上で契約させる悪徳業者もいます。

私はご相談を受ける際に、テーマのライセンスについてもきちんとご説明しています。「このテーマはどこで買えばいい?」「自分のサイトに合ったテーマはどれ?」といったご相談もお気軽にどうぞ。

有料テーマは正規の方法で購入しよう

「有料テーマを無料でお渡しします」という話には、絶対に乗らないでください。その理由をまとめると以下のとおりです。

  • マルウェア・バックドアのリスクがある
  • アップデート・サポートが受けられない
  • ライセンス違反になる

有料テーマは正規の方法で購入するか、信頼できる制作者に依頼するのが安全で確実な方法です。

「無料でもらえるなら得じゃないか」と思いがちですが、その代償はとても大きい。サイトが一度崩れると修復が大変ですし、お客さんへの信頼も失います。正規の手順で進めることが、長い目で見て一番コスパが高いです。


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